4-6 痛みが消えるプロセス

 

けん引きでは、常に根本的な原因を取り除くことを考えます。
そのために、どうして痛みが起こるのか原因を特定することを最初に行います。
痛みの起きた場所とそこに関係する腱などを調べて、どこにねじれや歪みがあるのかを特定してから、問題のある箇所の施術を行っていきます。
痛みとしては、大きく2つ考えられます。
まず、筋肉のコリによる痛みを取り除く場合は、リンパ液やその他の体液が筋肉の中の細胞に流れ込み、停滞しているために筋肉の腫れが起こり、腫れ自体が痛みを引き起こす場合と、腫れがそばにある神経に触れ、痛みが起こる場合があります。
マッサージや指圧では筋肉をほぐしますが、かえってほぐれた筋肉にリンパ液や体液が流れ込んで揉み返しが来てしまうことは前にも説明しました。
筋肉の中で停滞が起きる原因を取り除かない限り、コリは何度でも訪れます。
また、このコリが神経に当たって痛みが生まれている場合、その痛みもぶり返してしまうことになります。
けん引きでは、筋肉にリンパ液などが停滞してしまうのは、筋肉や腱がねじれてしまっているために起きていると考えています。このねじれを解消してあげることで、滞っていた体液などの流れは正常になり、コリのもととなっていた腫れも引いていきます。
もう一つの痛みは、腱が正常に納まる場所から外れてしまった時に起こります。
関節同士をつなぎ止める腱は、本来しかるべき骨の凹みにきちんと納まっているのですが、無理な姿勢や動作によって外れてしまうことがあります。
すると、腱が関節を遠回りすることになり、今まではスムーズに曲げ伸ばししていた関節が、遠回りした分だけ、曲げにくくなります。
の時に、外れた腱が神経に触れると痛みが発生します。
こういった痛みの原因を特定し、けん引きは元の状態に戻していきます。
骨を矯正することも、筋肉をマッサージすることもなく、腱をきちんと納めさえすれば、痛みは劇的に改善していくのです。これがけん引きです。


 

こちらのページは筋整流法創始者である小口昭宣による「筋整流法」「腱引き療法」の解説です。一問一答形式の「よくあるご質問」のページもありますので、そちらもご覧ください。